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 父ちゃんは、えらい!

 
 
 まなぶくんちの父ちゃんは、だいくさんをやっている。
 このあいだなんか、父ちゃんがこうちょうせんせいのいえをたてかえたんだって、じまんをしてた。
 かっこいいよな。
 まなぶくんが、
「父ちゃんは、いつもりっぱな家をつくってるんだよね」
ってきくと、まなぶくんの父ちゃんは、いつもこうこたえるんだって。
「父ちゃんは、家をつくっているんじゃないぞ、みんなのじんせいをつくっているんだ」
ってね。
 
 ゆうくんちの父ちゃんは、かんこうバスのうんてんしゅをやっている。
 このあいだなんか、父ちゃんが6年生のしゅうがくりょこうのうんてんしゅをしたんだって、じまんをしてた。
 おどろいちゃったよ。
 ゆうくんが、
「父ちゃんは、みんなをいろいろなところにつれていくしごとだよね」
ってきくと、ゆうくんの父ちゃんは、いつもこうこたえるんだって。
「父ちゃんは、うんてんしているんじゃないぞ。みんなの思い出をつくっているんだ」ってね。
 
 よしおくんちの父ちゃんは、しんぶんきしゃをやっている。
 このまえなんか、父ちゃんがでっかいきじをかいたってじまんをしてた。
 すごいよな。
 よしおくんが、
「父ちゃんのしごとは、きじをかくことだよね」
っていうと、よしおくんの父ちゃんは、いつもこうこたえるんだって
「父ちゃんは、きじをかくのがしごとじゃないぞ、よのなかみんなの目や耳になっているんだ」
ってね。
 
 ぼくには、父ちゃんがいない。
 ぼくがうまれてすぐに、こうつうじこでなくなったんだ。
 なんか、さみしいな。
 かあちゃんがいうには、父ちゃんは、ツアーコンダクターっていう、りょこうのガイドさんをやっていたらしい。
 でも、ふるいアルバムをみながら、
「父ちゃんは、りょこうのあんないをしていたんだよね」
ってきくと、かあちゃんは、
「父ちゃんは、いまだってガイドさんをやってるよ。てんごくにいくひとがまよわないようにね」
っていうんだ。
「そんなのうそだぁ」
ぼくがそういうと、かあちゃんは、きまっていつもこういう。
「まいにち、たくさんのひとがやってくるから、いそがしくてかえってこれないのよ」
ってね。
 
 
おわり